うちの後輩とクジラ

本日は朝イチで二ノ宮へ。
先に現場に着いていた知り合いに連絡をとりつつなんとか到着。
よくテレビなんかで出ているように、本当に、クジラがごろっと浜辺にいました。
あまりによく見てきた光景がホンモノとして目の前にあって、かなり興奮しました。
しかもハッブスオオギハクジラって、ほとんど例がない(7〜8例目とのこと)
私にとってはストランディング現場も初めてなのにさらにこんなレアな種。
どきどきがおさまりませんでした。写真とりまくりです。
しかもとても状態がいい。昨日の午後に死亡したとのこと。
臭いもほとんどしません。


二ノ宮町の方、国立科学博物館の方、生命の星・地球博物館の方が集合し、解体が始まりました。
この研究室でよかった〜〜〜〜ギャラリーとしてじゃなく、手伝えるなんて〜
もう採材というよりただの鯨類好きです。
ギャラリーは多くて100人以上いました。
解説を交えながら解体しました。


外部計測のち皮はぎ、腹腔臓器出し、肉そぎ、骨ばらし、臓器ごとの解剖と進みました。
5メートル、2.5トン。
さすがに皮はぎも重労働です。
科博のみなさんは非常に手馴れているので手順に従って手伝わせていただきました。
あっという間に血まみれ〜になっていきました。おお、サンプルにあふれておる!!!
まだ筋肉の中は暖かかったです。すごい…。ちょっと感動…。生きていたんだなあ。


昨日のうちに採った血液(別の研究者の方)、心臓から採った血液、外に流れ出てきた状態の悪い血液、と別に採ってみました。
もし検査している疾病の抗体陽性なら、血液状態で抗体の値も変化するのかも検証することができます。
ちょっとたのしみです。
各臓器片も頂きました。
(まあ、鯨類の研究は後輩にお任せしましたが)


科博の方々、さすがです。臓器ごとの病理検査的なこともすごい。
もう夢中。すごいなあ。血まみれだろうとまったく気にしていない。
心臓に血液がたまっていたり(急性死でなるそうです)、肺や噴気孔から血液が大量にでてきたり、膵臓になにかあったりと、色々所見が見つかっていたみたいです。
胃からはイカのくちばしが沢山でてきました。ゴミも…
詳しくは、まだわかりませんが…。
ハッブスオオギハクジラの解剖所見というもの自体、日本では初めてということです。
大変貴重なものに立ち会うことが出来ました。


全部終了したのは4時過ぎ。
終わってしまえば何もない海岸です。
(外皮や筋肉などはその場に埋却)
なにか変な感じ。


久しぶりにお会いした科博の方や始めましての方も一緒に作業していると話せるようになるものです。
せっかくなので名刺も渡して、ツテも作っておきました。
すばらしきかな有意義な1日!でした


といいつつ帰ってこれば普通の研究室のハジマリです。
普通にいつもの時間(11時)まで勉強して帰りました。
なんだかあっという間な感じでした。
でも今写真見ても、へんなかお・・・

ぶ、ブサイク…

尾びれもイメージしてたイルカの尾びれとは違っていました。
真ん中に切れ込みがないですよね(やや血が出てますが気になさらずで・・)

むなびれはあんまり発達していなくて、深く潜るために尾びれは大きいです


心臓なんか腕で○を描いたくらいのでかさでした。
(臓器などはグロテスクなので写真はひかえます…。)


いい経験をさせていただくことが出来ました。
本当に感謝です。