インコ逃亡

うちのインコ、ひよりが昨晩(実際は昼だろう)に逃げてしまいました。
普段家の中ではケージの扉を開けっ放しにして、自由に外出したり、頭に乗ってきたり、
恋する洗濯バサミにラブラブしたりして、好きなときに戻る、というスタイルでした。
基本的にはひよりにとっての絶対安全圏であるケージにほとんど入っていました。

晴れの日はベランダによくだして、学校行く前、もしくは夕方に帰るまで日光浴させていました。
日光浴は好きらしく、機嫌いいのが分かるくらいさえずったりしていました。
昨日はうっかり扉をしめずに外に出してしまっていました。
機嫌よくて外でちゃったんでしょう。多分。

もともと学校で実験用に飼育されていて、病気を持っているはずの子です。
狭くて日もあたらない、青菜なんて与えられたことのないような飼育環境をみて
ちょうど編入試験で狂い気味の私にとって自分を投影していたかもしれません。
実験(羽から病気のウイルスを分離するってやつ)が終わって、発病するまで、もう実験用動物じゃなく、家庭動物として、と思い引き取りました。

はじめはおびえまくり。人を見ても狂ったように逃げ惑うばかり。
青菜なんて見たことないから食べようとしないし、水浴びなんてするはずもない。
さすがに3年暮らして、すっかりケージからは勝手に出るようになったし、水浴びは大好き、青菜も大喜びでした。電車で実家へつれて帰る時も平気でさえずってました。
まあ、手乗りって程ではなく、互いに同居、みたいな関係でした。

だから呼んで応えるような奴じゃあないし、人に寄って行くとは考えがたい。
(むしろ私を敵視してたフシが…)
さして飛翔能力もないし、たくましくもないから生き抜いていくとも考えがたい。


むかし、学生部会で観察会をやってた時、たまたま逃げたであろうインコを
トビが捕まえ、カラスが奪うというのを目撃した。
双眼鏡の中でインコはまだ生きていて、もがいていた。
自然の摂理云々とかもふっとんで、「やめて!!」と叫んで走って行ったのを覚えている。
(結構私の行動は賛否両論でしたが、インコ飼いにとって他人事でなく、ひよりを
みるような感覚で思わずでたものでした)


あの光景がよみがえる。
ひよりもあるいは同じ道をたどるでしょう。猫も多いし。
あるいは食べ物がなくて、でしょう。
生き抜いて外来種になられても、外来種をやっている私には困ること。
(性格上、後ろ向きな指向しかないので…。案外たくましかったりして?)


私の不手際でひよりのまだまだだった一生を寸断させてしまった。
私はちゃんとひよりを世話してあげられていただろうか。
からのケージがとても虚しくて、後悔ばっかがいっぱいです。
当たり前にまだまだ続くと思っていたひよりとの生活が突然終わってしまいました。
(意外に発病しなかったし…)

しばらくへこみます。
ひより、ごめん。