ito_kei2010-05-19


うちの施設はご立派な建物ではなく、プレハブです。
なので扉の向こうはすぐ動物のエリアだったり
ちゃんとした遮断からはほど遠いところがあります。


とにかく安静に、動かさずに保ちたい入院動物がいるときは特に慎重になります。
そういう入院動物がいる部屋で世話をしていると、足音、しゃべり声、ちょっとした物音
ものすごい聞こえてきます。響きます。
そこにいるとよくわかるようになりました。
(ムササビのミルクとか、猛禽の世話とかしているとちょっとした物音で一切ダメになる時も…)
本当に神経質なほど気にするようになりました。
自分の存在すらうるさくていやになる位です。


遮断からは程遠くはありますが、一応人的エリア(事務室)があり、そこには動物は入りませんし
飲食もそこでするので、白衣も脱ぎます。


私のメインの仕事状態な骨作業ですが、当然ながら事務室では出来ないので
動物的エリア(診察室)で作業することになります。
動物はさらにむこうの扉の奥にいるわけですが、本当に扉ひとつ隔てるだけ
暑くなると扉あけていたりすると、もうすぐそこ。



物音に慎重にならざるを得ない動物が来ると一切の作業がストップしてしまいます…
そこのエリアで歩きたくもないくらいです(通らざるを得ないけど)
世話しているとき、すぐ扉の向こうの人の気配というのはすごくわかります。
相手は野生動物、この恐怖、いかばかりか。
(歯医者で隣からチュイイイイン!と音がする時の恐怖みたいな?次は自分だー!!というような?
なんて稚拙な表現…)


いろいろ作り途中のモノであふれていますが、完全に止まっています。
作る時は一気に作らないとモチベーションがぐっと下がり、作る気をなくしてしまいがちですが
どうにもならん…
においも気になってしまうので、煮る作業もしたくない(煮作業をすると部屋中に煮物的なにおいがすごいことになるので…)
どうにもならん…
滅菌機の終了の「ピロリー♪」という音すら「しーっ!」な気持ちです。
外で人がうろついていたり、花火してたり、キャッチボールしてたり
もう気になってしょうがない。
先日は講習会があってたくさんの人があふれてしまった。こっちがハラハラ、胃が痛くなりそうでした。




早く「多少の物音くらいがまんせえ!」くらい余裕が出てくるとよいですが…
今はもうちょっと、ストレスで治癒力が落ちるようなことにしたくないなあ。


写真は全然関係ない、キタキツネですけど。