ちょっと前ですが、変なコウモリがやってきました。


岐阜3例目!
絶滅危惧種(地域によりカテゴリーは異なります)


姿を見て一時間近く、実は全く気がつかなかった。
ずーっとアブラコウモリだと思い込んでました。
気がついてしまえば、明らかに違うがな!と思えるのですが
「人のうちの近くだったらそりゃアブラっしょ」なんて考えは一概に言えるものではないんだなと思わされる。


去年のヤマコウモリしかり。
なんか私当てるな……(自画自賛なのか分からん)
私が岐阜に来てから2年ちょっと、搬入されたコウモリは10もない
うち、レアコウモリ3

1例目:アブラだと思ってた。自分で気がついた。
2例目:アブラだと思ってた。自分で以下同文
3例目:アブ…以下同文


コウモリの情報は分かってることの方が少ない
それこそ捕まえないと確定出来ないし
そもそもどこにねぐらとってるのかすらわからないのだから
捕まえようのない途方もないことでもある。
バットディテクターで音聞いてもかぶる域の種類はいるものだから
(種によって出してる超音波の周波数が異なります。それを聞く機械で絞り込みは出来ます)
本当に分からない。



まあまず外部計測なんてしないでしょうし
してたとしても、ただ書き出すだけで、照合なんてしないから
「ちょっと大柄だね」なんて会話で終わってた可能性が高い。
今回も本当に自分がいなかったら、誰ひとり気がつくことはなかった。


もしかしてそういうケースを見落としているんじゃないか
ちゃんと確認してたのか?
考えたら自信がなくなってぞっとする。


救護の意味ってなんだろか
生態系にいい影響なんてないってよく言うけど
いないと思ってた種類がいることが分かった
そういうところを利用しないと思ってたことが違ってた
そういう発見につながる
救護されてこなかったら知らずに絶滅してたかもしれない個体群が
その発見がきっかけで守られるかもしれない
そこにも救護活動をしてた意味ってあるんじゃないのかな



今度の学会は別の種類のことではあるけど、基本は同じこと(ちゃんと同定してる!?みたいな)
野生動物の専門家なんて言いながら、コウモリすら識別出来ずに済ませてしまっているのかもしれない。
(アブラコウモリ以外というだけですでにそれなりになっちゃうわけです)


救護のリスクみたいなのは常々言われるけど
救護の可能性はこうやって、やっぱりあるのだと思う。
逆をいえば、こういう可能性をちゃんとしないでやってたら、本当にもったいないどころの問題じゃない気もする。



なんだかいろいろ大変なことになった事例でもありますが
「……あれ… 違う」
なんか降ってくるような感覚でした。
コウモリの神が降ってきたか!?