ito_kei2010-12-07


お昼時間に勉強会を定期的に開いていますが、今度はムササビ話をテーマにしてみました。


去年私が面倒見たやつではなくて、もう一頭のずっと委託家で面倒をみてもらってた子のことです。
この際当人にお話ししてもらうことに!(当人って、当ムサではありません。別にいいけど…寝てる時間なので)
無茶振りしたということなんですけど…快く受けていただいて良かった!
私ばっかがしゃべり倒してもあんまり…なんで、色々な人にしゃべってもらう機会の一つとしても。




人に慣れされちゃいけない、とか
名前をつけちゃいけない、とか
早く離乳させよう、とか
他の動物を敵と認識できなくなるからよくない、とか
餌を認識できなくなるのではないか、とか
自立心がなくなるのではないか、とか
人に飛びかかってくるんじゃないか、とか



そういう「常識」みたいなのを、丸ごと覆されたような経験でした。
自分の育てたやつもさることながら(多分こいつも元気にしてる)
何よりももう、事実として野外でもやっているというまぎれもない現実がそこにあって
うちの職場では出来なかった事をやって見せたってこと
だって今でも元気にしているんだもの。



多分、私が岐阜に来て一番の出来事でした。
何を偉そうに自分は知たり顔で言っているんだろう、思い知らされた現実
あいつと暮らした日々ももう一年たつのか〜…



普段うちの施設に出入りしてくれている子であればあるほど、「それダメなんじゃないの?」と思ってしまう事が多いと思います。
そういうように教えているから。
種類の違いや哺乳保育と成獣を飼養するのは全然違うからそりゃそうなんですけど
ホントにうちの施設で教えているようなことと、逆にあるような感じなのに、よっぽどうまくいったという事
あえてそういう事を出してみて、考えてほしいなあ、と。



「たった一頭や二頭」の価値を本当に「たった」にするか、出来る限り大きいものにするか
人に広めることでも価値が出来る気がします。
大変だったけど、苦じゃなかった。
あんなちっぽけな生き物が与える影響、少しでも大きなものに出来たら。



なんて、激しくプレッシャーをかけつつ、勉強会は来週です。
最後の開催になるので、出来ればこれをやりたかった。
こういう救護ストライクな内容が実はあんまりないので、これぞ!というところで。
(今年は沖縄研修話、標本話、カメ話、狩猟話、と趣向が随分迷走)
司会進行の私もちょっとはフォローしますよお〜
「うちの子」の話も交えられたらいいですし。



私自身も楽しみです!