言葉の力って

ふと毎日説教されていて気がついた。
「ダメ」という言葉がものすごく多いということを…。


わんこの保定をしました。
その後
「あんなんじゃあダメ
「こっちにまわってこうしなきゃあダメ
「こうやらなきゃあダメ
「あんなやり方じゃあダメ
この時点で数回は「ダメ」が出ていました。
実際は勿論診察に影響は出ていません。
こうした方がもしもの場合にいいという指導です。


採血の練習をしてても「あーもうダメ。代わって(溜息交じり)」
「それじゃあダメ
当然アドバイスはありません。


今日も凡ミスで説教。
これで裁判になったら…などなど、どんどん話は膨らみます。
30分くらいかかるのは日常。
何で怒られていたのかわからなくなってしまうほどです(すみません)


今日は勇気を出して
言い方も色々あるのです。
あれじゃあダメ。こうしなきゃあダメ。あんなんじゃあダメ。
ダメという言葉ばかりじゃあないですか?
「こうした方がいい」
ほんの少し言葉が違うだけで全然向上心も変わります。
ダメ!という全否定系では萎えてしまう場合が本当に多い。
と。
私なりに相当の勇気でした。


説教は倍に長くなりました。
意見は別の話に転嫁されてしまいました。
結局何も変わらず、その意見のあとも「ダメ」はのべ18回出ました。


ほんの少しの言い回しだけでヒトは全然変わります。
よおし、頑張ろう!と思える言い回し
何がよくなかったのかもまったくわからないけど全てよくなかったの?と思える言い回し。
一通りこなしても、一言添えなかったことに対する「ダメ」でも一通り済ませたとこは
なにもなしです。
私も小さな人間。
何も言われないとよかったのかどこがダメだったのか混乱してしまいます。


もう反面教師のようですが、まだドシロウトに毛が少し生えたような研修獣医を育てるにあたって
希望に満ち溢れているヒトにあたって
どういう表現がいいのか。
感じる日々です。

  • なんていう「愚痴」は社会人に向けると甘い甘いといわれます。

もう学生じゃないんだから。
お金与えて雇っているんだから、必要でお金まで渡しているわけでもナシ、いやならやめちまえばいい。
社会はそんなもんじゃあない。
甘い。
子供だ。


分かっているよ。
でも弱っているときは弱音くらい吐きたい。
勤務中は虚勢だってはっていなきゃあだし、飼い主さんの前では一人の獣医師だ。
「新人なのでワカリマセン」なんて通じるわけない。
笑顔忘れたらいけないし。
毎日毎日説教されて、怒鳴られて、バカバカ言われて、もの投げつけられて、
やめちまえなんていわれて、ダメダメ言われて
どうしても勤務時間が終わると弱ってしまいます。


社会人の方は社会の厳しさを分かっていてその上で甘いって言ってくれるのだろうけど
どうしても弱っているときは勤務時間外にまでダメだしをされているようで
どこに弱音を吐いたらいいのかもわからなくなってしまいます。
誰にも言わない方がいい?
一人で溜め込んだ方がいい?
よくわかりません。
厳しく言ってくれるヒトは私のことを考えて言ってくれているだろうし、
その人はそれだけ厳しい思いを経験してきたということ。
むしろもっと厳しい環境にいたということ。
それは重々分かっているつもり…


なんだか難しいです…。
明日も頑張ろう。
虚勢でもいい、ちゃんと立っていたらきっとそのうち虚勢じゃなくなるはず。