フードについてのあれやこれ(私見)

ネットで色々な動物(ペット)関係のお話を見ていると、ちょっともう、ハラハラものです。
本当に色々な情報?噂?などなど、本当にまことしやかに書かれています。
おいおい!って突っ込みを入れたくなることも沢山。



とくにやっぱり気になるのはフードについて。
なぜか?
手作りでやっている方のなかには異常なくらいフードに対し過敏になっている。
何かの説を「妄信している」に近い感覚があることも。
マイナスなお話がどんどん膨らんでいく。
そしてよくソースも分からないようなことをまるで見てきたかのように語っている。
そして「そうなんですか!」って鵜呑みにして、それで話がどんどん一人歩き。



ちょっと引用…

これは病気になるとかならないとかのお話
「それは今売られているドッグフードが粗悪な物しか使われていないからです。
ナチュラルフードと書かれてても、缶詰じゃないのに単に袋に入ってるだけで、賞味期限が1年もある事がおかしいと思いませんか?
原材料に書いてなくても保存料が入ってる証拠です。
素材も人間用に使った物の残りの部分(廃材)で作ってるフードが多いのが現状です。」


言い切りです。すげー、と思ってしまった。
別に専門の研究者でもなんでもない方です。
特定フードと疾病の因果関係ってものは聞いたことがありません。
「フードに腐った肉が入っているのは事実ですし…」とか(これも普通の飼い主さん)
製造工場にでも、いたのでしょうか??
昔もしかして、あったとしても。
まるで今もそうであるかのよう。


他にも
「○○(メーカー)は添加物が多いのでうちはあげません」(これもなぜか言い切り)とか
「○○(メーカー)はフードが原因で病気になって訴えられたらしいです」とか
「○○(メーカー)のでは皮膚がひどかったけど、○○(別メーカー)に変えたらすっかりよくなった」とか(メーカーが悪いんじゃないと思うけど)
もう、よくわからない噂がどんどんです…
…らしいです。
…だそうです。
…ということのようです。
みんな、全くソースがわかりません。
どんどんまことしやかに流れてしまいます。



訴えられたどうのなんて、海外で「自分が太ったのは某ファーストフード店があるからだ」って訴えたってこともありましたが、これだって「某ファーストフード店は訴えられた」ということは事実です。
どんだけ内容が分からなくても、負けても勝っても。
「訴えられてたらしい」なんてのは同じで。
それを安易に流布してしまうのは名誉毀損状態でもあるような気がしてしまいます。



「そうなんですか!やっぱりドッグフードってだめなんですね!」
というような、一部のメーカーがどうのとか、事実はどうなのか、
噂はともかく現在の製造工程はどうなのか、
そういうのは関係なく、
「フードは良くない」という言葉だけが、こういう場所ではどうしても勝手に歩いてしまいます。


勿論、手作りを否定するつもりはありませんが
バランスや過剰塩分ミネラルなどのことなどを配慮されているのはやはりフードではあると思います。
病院側としても、これはあくまでフードに栄養バランス的なものはお任せでしかないんです。
(ヒトのお医者さんだって、栄養士さんにおまかせですよね)
処方食になるとさらに、手作りで代替できるのはかなり困難。
また手作りでも、その肉の元は抗生物質を食べていたり、添加物の入った飼料を食べていた牛や鶏だったり
農薬が入っている野菜だったりするわけで。


フードを食べなくて、手作りは食べるというのもよく聞くお話。
フードはそれだけ味気ない。つまり過剰なミネラル塩分脂肪がないってことでもあります。
においもしかり。
手作りを食べるのは味がある、においがすると言う部分大きいと思っています。
犬猫に私たちほどの色覚はありませんから、見た目ではない。
それだけ味が濃い、ミネラル塩分脂肪が多くなっている。そういう部分は少なからずあると思っています。
擬人化がすぎてしまって、肉食(雑食化は激しいですが)のワンコにヒトと同じメニューあげても
すでにバランスがおかしいし



「○○のフードをやめて、手作りにしたら皮膚がよくなったから、添加物のせいだ!」という方もいますが
果たして添加物に反応して何か起きたのかどうかはあくまで推測にすぎないのではないか
そう思います。
だからってほかの子に同じことが起こるとは限らない。
獣医学的にそれが証明されてたら大変な事実になりますね。


アレルゲンの血液検査も今はそれだけが確実ではないといいます。
(検査に引っかからないものがアレルゲンになっている場合、また擬陽性もあると言う部分)
色々な獣医雑誌を見ても、どんどん新しい情報が入ってきますが、アレルギーについては本当に
次々…状態です。
アトピーのようにハウスダストで反応してしまったら、どうしようもない。
症状に出る閾値にならないように、食餌のアレルゲンとなりうるものを減らすしかない。



でも、どんなフードでもいいってことではなく。
病院だって「基本的に封をあけたら一ヶ月で消費してください」と言っています
勿論メーカー側もそのような記載も。
メーカーも新しい情報はどんどん送ってくるし、マイナーチェンジも多い。
そんなくらい、ものすごく研究されてるってことじゃないだろうか。
だけど、量販店などでは10キロとか5キロとかかなりのサイズがメインにいっぱい置かれている。
そんなサイズが一般家庭に一ヶ月で消費できるわけない。
(病院にくる30キロのブルドッグでさえ、6キロサイズのフードを毎月取りに来ます)
処方食などになると、そこまでのサイズはあまりない。
そう思うと、量販店にあるようなフードはさすがにあやしいかな?とは思います。


なので「きちんとしたメーカーのフードを選んでくださいね」とは言いますけどね。


基本は「いろんな噂ばかりでいっぱいいっぱいになってしまうけど、自身の判断で」ってこと
「情報はうのみにしない」ってこと
病院側もより新しいデータを把握しておくこと
ですかね。