ito_kei2008-02-22


よくSNSなどでペット関係のを眺めていると、病気相談などが多くあるのですが
よくある言葉が「犬(あるいは猫)を飼うのが初めてで、分からない」というもの。



「これって病気なんでしょうか」
「病院連れて行ったほうがいいんでしょうか」
などなどの質問の最後に
「飼うのが初めてなので」


ほとんどのヒトが今飼っている子は初めて飼う子ではないんだろうか?
少なくとも犬も猫も15年前後は生きるとして、そうそう何代にもわたって飼っているヒトばかりでもないだろう。
私も今の犬たち以前にも犬はいたが、もうそんなの飼ってたとはいえないくらい最低の飼いかただったので
病気のことやしつけのこと、いろいろきちんと向き合ったのは今の子たちが初めて。


どう考えてもおかしい!というものでも「これって病院行った方がいいんでしょうか」と悠長なことを言ってたりする(かなり緊急を要するのではと思うものもある)
いくら初めて飼うにしても、飼い始めてそれまでの様子を見ている、そしていつもと違うと感じているのに。
病院に行くべきかをネットで聞いている時間があるなら病院に電話できるだろう、と思ってしまう。
いつも(=通常)と違うと思うってことは異常ってことなのじゃないだろうか。


擬人化はしたくないけど、ヒトに置き換えたって1日に何回も吐いてたり、食欲がなかったり、赤く腫れるまでかきむしったりしてたら、それは普通じゃないだろう。
「飼うの初めてなので」という言葉を使っても、普通分かるだろってのも本当に多い。
まるで免罪符のように出てくるこの言葉が、たまにすごくいやになってしまう。


勿論飼うのは初めてで、この行動は普通なの?とかこれってよくあることなの?とか
沢山沢山疑問はわいて出てくる。
今でも「16歳になる犬を飼っているのは初めて」だから、日々分からないこともあり、日々勉強させられることもあり。
それを既に飼っているヒトに聞くのはしょうがないし、どんどん聞いていいと思う。
でも病気じゃないか?という疑問に答えられるのは実際診ないといえないことも多い。


今のワンコが来た頃、来る前から、飼い始めたあとも、もう飼育書というような本は沢山読んだ。
犬雑誌も講読してた。
動物番組とあれば見てた(犬飼ったからとは言えないけど)
それでも分からないことも沢山あったけど、皮膚がちょっと赤かっただけで病院に行ったこともあるし
あわてて病院に電話したこともある。
生活しながら「ああ、こういうこともするのか〜」と知ったことも沢山ある。
幸い病気をほとんどしない子だったけど、「いつもと違う」というのは気づけるはずだと思う。



犬も猫も、それ以外の動物もヒトとは全く違う種であって、それを「飼う」というのは並々ならぬ覚悟が必要だと思っています。
世にある飼育書なんてアテにならないというヒトもいますが、それでも一般的なことは書いてある。
片っ端から読み漁るくらいの勢いであってほしい。
「初めてだから」で許される問題じゃないことも沢山ある。
「初めてだから」こそものすごく勉強して勉強して、向かい合わないといけないと思う。
そんな言葉は免罪符にはならないときも沢山ある、命がかかっているのだから。
(なるならそのヒトの中で納得する理由としてなのかも)



「飼うのは初めてで」という方は沢山やってくる。
ちょっと会話しても、ああこのヒトかなり勉強しているな、と感じるヒトと、ちょっと不安要素を持っているヒトは
なんとなくですが、わかることがあります。
予防できる病気について、ワクチンについて、気をつけること、色々勿論病院も伝えていく事は沢山ありますし
何よりも「こんなこと聞いてもいいのかな?」なんて気兼ねされないようにすることもとても大切だと思う。
与えているフードの名前が分からない
がりがりになっているのに、それが痩せすぎってことも分からない
与えたらいけない食べ物をあげてしまって調子を悪くした
これはもうよくあること…



どこまでが「飼うの初めてだから」で許される範囲なんだろうか?
何か重大な疾患であっても「初めてだったんだからしょうがないよ」と言えることはあるんだろうか?