ito_kei2010-06-13


少し前から書いている、某猛禽(1600gのあいつ)
うちでは初めての種だと思ってた。
なんとなく会話から、いたような、なんか微妙。
「前はこうだった、ああだった」とかがあまり出てこない。
調べてみたら、一件、過去にあった。


……カルテ、全くもって「使えない」んですけど…


餌の量、書いてない(アマゴ一匹、とかだけ。グラム不明)
強制とは書いてあるけど、いまいち具合もわからない。抵抗していたのかしていないのか。
痩せ具合もわからない。
体重の推移は全く書いていない(強制で餌あげているなら、捕まえているんじゃないのかなと思うのですが…)

置き餌は(当然ながら)一回も食べていない。


翼下垂、とは最初に書いてあるけど、レントゲンいつ撮ったのかも書いてない。
むしろ撮ったかどうかわからない(要レントゲンって書いてあるだけ…)
そのあとどうなっているかもわからない。
多少なりとも下垂は回復したのか、どうなのか。
そしていきなりフライングケージ行き。
下垂変わらず、置き餌食べず。
数日間そのまま(餌置く→食べてない、餌回収、 餌置く→食べてない、回収って書いてあるだけ)
置き餌もどういう感じで置いていたのか(水に浮かべたのか、置いただけなのか)書いていない。


衰弱、回収、補液(量不明)安静、死亡


死亡時の状態、体重、何も書いていない。
もっと言うと♂♀も書いてない。
外部計測も…していない?
インフルの検査はしてあるけど、検便、血液採取とかもしてない。
病理解剖はしたであろう(別紙になるけどリンクするような記載はない)けど、もちろん標本はなにひとつ残ってはいない。




ごめんなさい。全く参考になりません。
ごめんなさい。死因はこれはただの衰弱餓死だと思います。


下を見ればきりがない。
上を見たらきりがない。
「前よりましだ」と言えば自分も楽にはなれるかも。
でも、ちゃんと次来た時にちゃんと参考になるようなものを残さないと
彼らは何の為にここに「来させられてしまった」のか、本当に、意味がない。
きちんと記録を残さないと!と、思わされた。
当時だって初症例、試行錯誤だったことは容易に想像できるけど、それはふまじめにやってたわけではないだろうけど、その反省は活かされることは…これでは…



この状態で、「もっとカルテをきちんと!」と言ってもこれが当たり前だったなら…伝わらないはずかな…
(というか、カルテ廃止論もあったらしい。あり得ません!)



扱った例数の少ない種ほど、以前のカルテを探すことはあります。
餌の量、あげ方、性質、処置方法…
でも、「ほほー!そうかなるほど」と思えるほどに参考になったことって、ほとんど無いです。
そういうのって、あまりに悲しい。



せっかくなんで、「あいつ」の足はこんなサイズであります。
こんなんにつかまれたら…当たり所によったら大出血、命の危険だって十分あるだろうな。