3日はなんとはなしに夜の山へ出かけていました
週末は台風だし、そろそろウサギたちも繁殖シーズンだし、見えるかな〜という程度の気持ちでした。



平日だし、すれ違う車もほとんどなくて、クロウサギも結構出てきてくれました。
寝ているアオバト、コノハズク、ハナサキガエルなんかも
そこそこにぎやかな夜でした



ウサギは車が来ると脇の茂みにさっと隠れるパターンが多いです。
あまり激しく逃げず、茂みや土手の向こうでやり過ごそうとするような感じ
どうせ車止めても、あるいは車から降りてもそんなときはまず逃げますし
あんまりいじめたくはないので、基本深追いしません。
たまにぼーっとした奴が道路のど真ん中でじっとしたり、あまり気にせずに草食べていたりするので、そういうのをじっくりは見ますが、逃げるものをそんなに追いかけないようにしています。


だから、一人で出ていて車から降りるということはほとんどない
カエルがど真ん中にいてどいてくれないとか、ヘビが同じくどいてくれないとか
何かが落ちてたとか
降りるのはそれくらい
そんなときは周りを見回したり、探したりはしますけども
寝ている鳥を撮るのも、箱乗りみたいになる程度



そんなほとんど林道降り口近く、のこのことウサギがいて、脇に逃げないでまっすぐ前に走って逃げる
困ったなと思いつつニュートラルでエンジン切って(うるさいから怖がるので)
そろそろと追いかける形になってしまった。
少し行ったら脇の側溝に入った。
上がってくる気配がなくて、そこにいるんだなと分かる
思わず欲が出て、写真撮ろうと車から降りました。



隠れてやり過ごそうとして居た様子で、びっくりして当然逃げられたのですが
その側溝を何気なく見渡してみる
結構動物が落ちてしまっている事があるし、何気ない、何かいないかな〜というだけだったのですが
少し先を照らすと、黒い塊が…
あれ、ウサギまだいる?……げ、死んでるんですけど。。




まだ柔らかい、おそらく数時間前に死んだであろう状態
血液もまだ固まっても乾いてもいない
跳ね飛ばされたというより、そっと置かれているような、しかも少し茂みになっている見えにくいところ。
キレイに横たわっている姿からも、人がそこに置いたとしか思えない…(ように見えた)


もちろん勝手な推測だけど、轢いた人がいて、死んでるのでそのまま近くの側溝へ置いておいた、そんな感じ。
基本普通は死体発見は通報して回収するのですが、それがされていないってことは、別の人が見つけて移動させたと思いにくいような…
この日は車がほとんど通らなかったし。



分からないけど、死んで数時間程度で、夕方以降の事故?(ハエの卵がなかった。死体には即卵がつくくらいなのですが、それもない。日中にあったらまず卵がついてても不思議じゃない)
夜にこの林道を動物探し以外に使う人がいるのか?というような場所





週末はもう日中から台風の影響で雨嵐気味
あの時もし車から降りなかったら、側溝を見なかったら、あの死体は見つけられることもないまま数日は過ごすだろうし
今週末の嵐で雨に打たれてドロドロになってしまう。
カラスが見つけたら食べられてしまう。



状態の良い新しい死体(変な表現ですけど)なので、研究サンプルも採ることができました。



実はクロウサギ死体発見は人生二度目
前は旅行中でネコがくわえているのを見つけた
死にたて、暖かい。
「ネコが襲っている決定的瞬間」ということで新聞にも載りました。
http://d.hatena.ne.jp/ito_kei/20080510
http://d.hatena.ne.jp/ito_kei/20080521
たった数日の旅行でそんなのを見てしまった自分も恐ろしかった



今回もくしくも「クロウサギ交通事故防止キャンペーン」が始まった直後
死体の通報、あるいはたとえ自身が轢いてしまってもとがめられないから通報してほしいと新しいチラシにも書いてあったのに
タイミング的にあまりに残念すぎました。。




ウサギが教えてくれたなんてロマンチックなことは思わないですが
それでも、偶然が重なって結果的にそこに死体があることを教わった形になりました。
親子ではなかったのが不幸中の幸いではありました…
見つけたのが自分で、新鮮な採材も出来たし
状況もなんとなく察しがつく、触れば骨折程度は分かる
車にはいつ救護してもいいように段ボールやペットシーツ、ゴム手袋なんかを装備していたので、回収もすぐ出来る
見つけたのが自分で良かったとも思う。



今回は島内の新聞にもとりあげてもらいました。
少しでも啓発になればと思います。



自分には何かが憑いているんじゃなかろうか…何か死神的な何かでしょうか…?