ito_kei2009-05-31


コサギの全身骨格を作成してから、やっと先月二つ目ができました。
今度はアオバトです。


取り掛かってから2〜3か月かかりました…
煮すぎてしまい(タヌキの頭骨なんかと一緒に5時間…さすがにやりすぎた)足の指までばらばら。
ろっ骨もバラバラ。
さすがにここまでバラバラだと、やる気よりも足が遠のく気分、片方の足を処理して、つなげて…と地道な作業が続きました。
ろっ骨はまかりなりにもつけたものの、かなりあやしい感じです。



このアオバト、私に直接動物病院から連絡が来て、搬入しました。
右上腕骨骨折。骨が飛び出ていました。
対応したのは週末で、私一人
まだ受傷して間もなかった、ダメもとでも整復を試してみればよかった。
一度も骨折整復なんてやったことがない(鳥の骨折整復をしようとまでする状態の症例もごくごくわずか、ほぼなかったです)
一人でやるなんてまさか、誰もいない中ですることに躊躇して、応急処置のみで週末を過ごさせてしまいました。
飛び出た骨は時間がたてば乾燥してきてしまい、ますますもって治すのは困難になります。
私があのときもっと勇気と気合いと、決断力があったら…
今も思うところのある個体です。


骨にしてからですが、折れた骨にピンが入っています(写真では反対側なので見えませんが)
カラカラに乾燥しているとさらにピンをさそうとするだけでぱりぱりと骨が割れてしまう…



体も傾き気味、かなり出来の悪い標本ですが
本当にバラバラになっていたのでそれでも形になって何よりです。
それでも何か今後に活かせたら、と思います。



頭骨は作る機会は割とありますが、全身となるとやはり根気のいる作業。
ほいほいと次々は作れないな〜と思います。
またそれでも、また作ります。
一死体につき一標本、継続しています。



もういっこ、つい先ほど完成しました。
アオダイショウの全身骨格!
こちらは初めてのヘビの骨格、ばらばらになったらおしまいと覚悟しつつ、
予想以上に良い出来となりました。
うれしい!
ヘビの骨格はやっぱり作ってみたい憧れ(?)でした。
あのろっ骨とか、骨にしたらきれいだろうな〜と(←かなりの変人的発言です)
ポーズからしてすでに気合いが入りすぎな感がありますが…


奄美でハブの死体を「標本にしたい」ということでいただき、現地で作業したことがありました。
ちょっとだけ…のつもりで煮てしまったら案の定ばらっばら。
平謝りでした。お詫びにヒメハブ(そのあとハブの死体が見つからなかったため)の透明標本を寄贈しましたが…申し訳ない。
牙だけが残っています。


思ったより時間もかからず(一週間)
特殊な薬品も要さず(入れ歯洗浄剤のみ)
それなりにコツが分かれば出来るのかもと思えました。
ちまちまとした作業が続きましたが…


こちらは交通事故で、すでにかなりの状態悪で学生さんが持ち込みました。
元に戻す(他の動物の糧となる)のも一つと説明しつつ、自分がもらいました。
こうして改めてまた、「生きて」くれればと思います。
ヘビが苦手な方も多いですが、骨ならまだ抵抗が少ないかと…どうだろう?