久しぶりに救護動物がリリースまで持っていけました。

ミツユビカモメ。
普段は奄美にはいないので「は???」種同定に一瞬戸惑うものが。。


割と元気だし、う〜ん、そんな具合悪いかあ?
翼を下垂していることもないし、動くことも可能
いかにも弱弱しそうな足をしているし、あまり長いこと収容していたくはない
早々に放そうと試みるも、あっという間に着水、そして一向に飛ぼうとしない…ヤバイ…
よくある再回収不可能パターンかと危惧しましたが、偶然突風にあおられて陸上へ着地!そして座り込み…アカン。
ということで再回収と相成りました。
本当はちゃんと飛翔確認できるくらいのフライングケージがあったら、こんな手間はなかったんでしょうが。。



見た目は肩の下垂もないし、骨折をしているようでもない
だから大丈夫そうだと判断してしまったのですが
でも、確かにやけに羽ばたきをしようとしない。飛ぼうとしない。
肩痛めてんのかな…骨折はないけど、打撲のような?
そのあとは我が家の風呂場にいていただき、ひたすら下僕として餌やり、とにかく近づかずじっとさせる日々
少しずつ体重も上がってきて、羽ばたきも盛んにするようになってきました。
明らかにそれまでは羽ばたきを避けていたのがわかるくらい。


と、いうことで天気もみつつ、再度リリース

おお!この前とは打って変わってちゃんと飛んだ!
…と思ったら大きくぐるりと回ってまた着水


そして30分以上かけてずっと水浴び
人間臭い!!せいせいした!!とでも言われているかのようだわ…


そして陸に上がってさらに30分以上、念入りに羽繕い
そう、保護中はあれこれ促しても一向に羽繕いしないので、困ったもんだと思っていたのです
(一回目のリリース時でもかなり水浴び、浮かびながら羽繕いはしていたので、放せばするだろうとはふんでいました)
やっぱり保護中はそこまでリラックスもできないよねえ。


散々整えたあと

無事飛んでいきました。


もう目で追えないくらい上空までいったん上がれるくらい
これなら、とりあえず保護前の状態プラスくらいまでは持って行けたと思います。


普段は来ないような種類なので、やはりルートから外れるような個体と思えば
もしかしてまた衰弱することもあるかもしれませんが
とりあえず、まずまずの及第点リリースになりました。
いや、、再回収できてよかった。あのままだったらダメだったな。




続いてもう一件、タンカンのネットに絡まったコノハズクが来ていました。
こちらも見た目は元気そう
しかし飛び上がらず、転がるように飛び跳ねるだけ…アカン!
こちらも骨折もなく、おそらくネットに絡まったときに変な力が加わったのでしょう
いわゆる捻挫?


またしても同じく下僕としてひたすら餌やりの日々(ミルワーム部隊が!)
こちらも数日過ごしたら、かなり飛ぶようになってきました。少し肩をかばう飛びなのもわかる。
もう一息安静にして、確認しても十分飛べる



くちばしについているのはミルワームのかすではなく、パウダーフードのかすです
ミルワーム単味では栄養バランスがかなり悪いので、パウダーフードをつけて栄養補正していました)


こちらはせっかくなので、保護地点付近のキャンプ場のオーナーさん(ウミガメで結構お世話になっている)とお客さんにリリース立会い
カモメ以上にあっという間に飛んでいきました
飛び方も、左右バランスも全く問題なし!
(写真は夜なので当然撮れてません)
きっとこっちは大丈夫でしょう。



実のところ、リリースとはいえ心もとないリリースも結構あります。
自信持っていろいろな人に立ち会ってもらえるようなリリースであることが一番ですが
なんとなく怪しいながらもリリースとか、実際はそういうのがどうしてもあります
今回の二件は珍しく、かなりまっとうなリリースでありました。