うちに居候鳥が2種類、ここ一か月以上いたのですが
うち一羽がこの前死亡しました。
一か月半ちかく、結局一回も自力で餌を食べてはくれませんでした。


おそらく交通事故でそのうに穴が開いていたのと、頭が傾いた状態になってしまい、うまく飛べません
それこそ本人(本鳥)がその傾きに慣れてくれれば、リリースもあったかもしれません
しかしいかんせん、奄美にはリハビリケージがない
そういう状態に本人が慣れてそれでも生活に支障なく飛べるようになるには、場所がない


動物園に相談し、受け入れOKまでもらいました。
ただし自分で餌を食べてくれること、が条件(当然ですけど)
それからはずっと根競べのような、体重はかりつつ、なんとか食べる意欲をもたせられるように仕組むしかなし
しかし、手を変え品を変え、嗜好性高そうなものを含ませても、食べません。
昔同じ種類を扱ったことは何度かあって、確かに神経質な種類ながらも食べるようになってくれました。
全くその気配なし。



どうしても拘束して給餌すれば、ストレスになります。
状態もきわどいときもあれば、少し落ち着いてきてることもあり
連休も無事過ぎて(預けていました)改めて頑張ろう!と思ったら
なんとなく状態が悪い日々、やばいかも…と思った翌朝は死んでいました。



治療に追いつかず死んでしまう個体は多くて、死に逃げとよく言っていました
(死んでも治療を受け入れません!!みたいな。)
治療は出来て、そのうにあいた穴は塞がったけど
ヒトからは絶対餌をもらいません!!みたいな
あー悔しいというか、本当に頑なだな。。野生動物だな。



奄美から野生動物が動物園に移管するという事例はほとんど今までありません。
少なくとも私が来てからは一件もないです
なんとか、そういうルートも確保したい。
飼育展示施設がない現状、そして、島の外で奄美の動物を見てもらう機会を与えられれば。
今までも話が進みつついいところでうまくいかない。
今回はかなりチャンスと思っていたけど、ダメでありました。
長い長い一か月でした。



解剖ももうしました。
激しい胸骨の骨折、よくこれで生き延びたな。むしろ、胸骨が激しく折れても状況によっては存命しうるということか
予想以上の満身創痍でした。
一か月たっているので、骨折もほぼ治っていました。
もちろんですが、骨格にはします。
そして羽を教材として使用したいと動物園から改めて話が来ました。
飼育展示はかなわなかったけど、別の形で教材として活躍してくれるなら
一か月毎日世話してきた分大変苦労しましたが、こういう道ができて良かった
交通事故のひどさ、治療までの経過、骨のゆがみ、羽の美しさ
保護されなければ分からない活用されることのなかったことは多いです。
感謝。


今までも(岐阜でも愛知でも)トイレに居候という状況は往々にしてありましたけど
久々に広く気を遣わなくていいトイレであります。


まあ、まだ居候鳥いますけどね……